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The Roaster’s Coffee Life Vol.1 – LIGHT UP COFFEE 川野優馬

2021/04/14

コーヒーの世界に欠かせない存在の一つがロースター。豆の味もさることながら、ロースターも個性豊かな方々ばかり。PostCoffeeでは、奥深いコーヒーの世界を楽しんでもらうべく、国内外の様々なロースターパートナーから取り寄せたコーヒーを販売しています。この企画では、ロースターパートナーの皆さんのコーヒーライフに迫るインタビューを実施。今回はLIGHT UP COFFEEの川野さんにインタビューしました。

下北沢の閑静な住宅街の中に佇むコーヒーショップ「LIGHT UP COFFEE」。大きな窓ガラスに囲まれた店内には光が差し込み、ショップ名のように優しくコーヒーを照らしていた。現在、吉祥寺と下北沢の2店舗を構えるLIGHT UP COFFEEの代表を務めるのは、川野優馬さんだ。

川野さんが初めてコーヒーショップを開いたのは、2013年のこと。当時大学2年生だった彼は、オンラインでの豆の販売から始め、翌年には吉祥寺に「LIGHT UP COFFEE」の店舗をオープンした。そんな彼が、コーヒーに目覚めたきっかけとは何だったのだろうか。

「大学1年生の頃から、チェーン店のカフェでアルバイトをしていました。元々はそれほどコーヒーが好きなわけでもなく、むしろ、苦いコーヒーは苦手で、ラテやカフェモカばかり飲んでいました。なので、コーヒー屋巡りをしても、いつもカフェラテを選んでいましたね。そんなコーヒー屋巡りの最中、ONIBUS COFFEEとFUGLEN TOKYOで飲んだスペシャルティコーヒーに衝撃を受けました。苦味の違いを楽しむものだと思っていたコーヒーがこんなにもフルーティで、面白い!自分もこんなコーヒーが作りたいと思い、焙煎機の購入に乗り出しました」

初めて購入した焙煎機は、1キロの業務用の焙煎機。当時、実家暮らしをしていた川野さんは「毎日コーヒーを淹れてあげるから壁に穴を開けてもいい?」という大胆な提案のもと、自宅での焙煎を始めることとなった。思いがけないスペシャルティコーヒーとの出会いから、自ら焙煎するほどにコーヒーに夢中になった彼だが、コーヒーの魅力については次のように語る。

「大きく分けるとステップが3つあると思っています。第1ステップは、コーヒーは苦い、眠気覚ましの飲み物であるという認識から、浅煎りのクリアでフルーティな新しいコーヒーの美味しさに気づくこと。紅茶のような風味や、桃のような柔らかい後味など、透き通ったコーヒーの面白さに気づくことです。これに気づかせてくれるような体験はまだまだ広がっていないので、僕らコーヒーショップが伝えていきたいところだなと思っています」

LIGHT UP COFFEEで飲むことのできるコーヒーも、クリアでフルーティな味わいが特徴的なコーヒーだ。今回のインタビュー中に川野さんが淹れてくださったコーヒーの甘さに驚いた。

「第2ステップは、いろんなコーヒーとの出会い。僕もいまだに新しいコーヒーと出会い続けているのですが、飲むたびに違う味がして驚いています。例えば、ケニアのコーヒーは苺の味がするのに、エチオピアは桃の味だ、と、飲めば飲むほど新しい発見に出会い続けられるのが魅力だと思います」

コーヒーの世界は、新しい出会いの連続だという。「多様にアプローチできるのがコーヒーの面白いところ。1通りの淹れ方や飲み方しかないってつまらないじゃないですか」と話す川野さん。普段のSNSなどの投稿からも彼のこのスタンスが感じ取れる。さらに、味や淹れ方の発見の先に、コーヒーの魅力がもう一つあるという。

「第3ステップは、コーヒーにハマった先にある自分自身の「感覚」を認知する楽しさ。毎日いろんなコーヒーを飲んでいると、自分は何を美味しいと感じるのだろうか、今日は味を感じにくいから疲れているのかもしれない、と自分の感覚に気づく入り口になると思います。自分の「好き」を第三者視点で認知して、五感を使って楽めるようになると思います」

コーヒーは「感覚」に気づくきっかけ、そう語る川野さんの休日は、まさに五感を使って楽しむ趣味で溢れている。バリスタ・経営者としてコーヒーと向き合う日々に、「コーヒーが趣味です」と笑いながらも、ライフスタイルについても教えてくれた。

「最近、コーヒー以外で特に好きなのはナチュラルワインです。シングルオリジンコーヒーのように素材の味を活かしたフルーティでさらさらと飲めるワインがお気に入りで、自宅にワインセラーまで買ってしまいました(笑)2年前くらいに、友人2人とオーストラリアに旅行に行った時に、1週間で21本のワインを飲み比べしたのをきっかけにナチュラルワイン熱が加速しましたね。他の趣味で言うと、気軽に入れて美味しいご飯屋さんを探したり、旅行に行ったりするのも好きです」

日々のコーヒーによって研ぎ澄まされた感覚は、他の食べ物を楽しむアンテナとなっているようだ。さらに、川野さんのライフスタイルに欠かせないのはカメラだ。自身のSNSやnoteに掲載された写真のほとんどは、自分で撮影したものだと言う。

「コーヒーを好きになってから、写真も撮りたいと思うようになり最初はミラーレスの小さなカメラから始めました。最近知ったのですが、実は祖父がカメラマンだったらしく、オールドレンズをたくさん譲ってもらってから、さらに趣味としてのカメラが加速していますね。」

コーヒーだけではなく、ワインやカメラなど、様々な趣味を持ったライフスタイルを送る川野さんだが、好きになるものにはある共通点がある。それは、「意志があるけれど、肩の力が抜けている」ことだという。

「関わる人の肩の力が抜けているものが好きですね。コーヒー屋さんで例えるならば、コーヒーを注文した時に細かくて長い説明をしてくれるお店もいいけれど、「コーヒーください」と言ったら「今日はこれがうまいよ」と差し出してくれるような、力の抜けたお店が好きです。気合が入っていてうまい、よりもだらだらしていてうまい、そんなバランス感。販売者や生産者、クリエイターと受取り手の両方が無理をしていなくて、でも意志が伝わってくる人・もの・体験に惹かれます」

「日常を明るく照らす」、LIGHT UP COFFEEの店名にはそんな意味合いが込められている。LIGHT UP COFFEEもまた、訪れる者の肩の力を抜いてくれるような、場所の一つに違いない。

「コーヒーは、日常的な飲み物で、暖かい体験の入り口になりやすいと思います。特にコロナ禍においては緊張が続くことが多かったのか、お店での何気ない会話でも感動して急に泣き始めてしまうようなお客さんもいました。少しでも気持ちが明るく豊かになるようなきっかけをLIGHT UP COFFEEという場所とコーヒーで作れたら嬉しいです」

川野優馬 / Kawano Yuma

大学在学中にコーヒーの魅力に取り憑かれ、2012年ラテアート全国大会で優勝。その後シングルオリジンコーヒーと出会い、美味しいコーヒーで世界を明るくする「LIGHT UP COFFEE」を吉祥寺にオープン。店舗を経営する傍ら、株式会社リクルートホールディングスに就職しUXデザイナーとして1年半勤務した後、株式会社ライトアップコーヒーを設立、京都店、下北沢店をオープン。経営者兼バリスタとして働く。2019年10月には株式会社 WORCを設立し、オフィスで働く人に美味しいコーヒーを届ける福利厚生サービス「WORC」を開始した。アジアのコーヒーを美味しくしようと、バリ島とベトナムに精製所を建て、コーヒー生産も行っている。

LIGHT UP COFFEE 下北沢
東京都世田谷区代田2-29-12
Tel:03-6450-9044
Instagram:https://www.instagram.com/lightupcoffee/

PostCoffee広報 / ライターなどなど。スナフキンが好きです。Twitter:https://twitter.com/Natsu_nemui